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物流ビジネスの未来を動かす『ボックスオンデマンド』<BOD探訪:最前線のセールスに聞いてみました>

2015年5月に行われた東京ビッグサイトでの通販ソリューション展。株式会社TANA-Xは日本で初めて“商品サイズにジャストフィットな箱を作成するボックスオンデマンドマシン”を出品。『ボックスオンデマンドシステム』を発表しました。そして1年後の2016年5月、物流ソリューション事業への取組みを開始し、このミセナカ・ジャーナルでもニトリホールディングス傘下のホームロジスティクスへの導入や出展中の展示会の紹介など3回に渡って取り上げてきました。そして今回からは、<BOD(ボックスオンデマンド)探訪>の定期掲載をスタートします。ボックスオンデマンドの導入実例や、関係者の方々のインタビューなど、機能や優位性に留まらず、様々な目線と場所から紹介していきます。
最初の<BOD探訪その1>は、2016年からこの『ボックスオンデマンド』導入の最前線で指揮を取る株式会社TANA-X営業戦略部の遠藤部長に、『ボックスオンデマンド』の導入状況やこれからの物流ソリューションについてお話しをお伺いしました。
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「物流改善」のニーズは今後ますます高くなります。
先ず最初に、BODを取扱う営業戦略部の責任者として通販・物流業界を見てこられましたが、
現在の通販・物流業界の状況についてお伺いします。
そうですね、今の物流業界の状況ですが、運送会社の運賃値上げ発表や、宅配ロッカーの設置、労働人口の不足。またロボットやAI導入による物流業務の効率化など、物流に関するニュースをほぼ毎日耳にする様になりました。 物流に関してはここ1年で見ても大きく変化しているように感じます。これからも益々変化していく業界だと感じています。
では、通販業界をどの様に見ておられますか?
通販業界では相変わらずネット通販が好調ですね。物流コストが上昇傾向の最中でも、物量は劇的に増え続けています。その様な背景で問題となってくるのが「物流コストの上昇」と「物量の増加」の問題です。それらが真実味を帯びて来ている昨今、多くのネット通販参入企業が「物流改善は利潤源に繋がる」と各社取り組みに乗り出しています。
どの様な取組みでしょうか?
売上高における物流費、つまり輸送費や梱包費、保管費などの費用が占める割合を「売上高物流コスト比率」と言うのですが、その数字は年々増加していまして、特に通販業界の割合が非常に高いというデータもあります。また製造業でも、BtoBやBtoCの販売先に関わらず、それぞれの顧客のニーズが多様化しています。その為にオーダーメイド商品を始めとした多品種小ロット化が顕著に現れています。物流コスト削減のために、「物流拠点の見直し」や「積載効率の改善」、「作業効率の改善」などが様々な企業で行われています。
では、今後はどの様な状況が予想されるでしょうか?
先程もお話した様に「物流改善」のニーズはますます高くなると考えています。効率的な包装や、適切なサイズでの包装。在庫スペースの削減、資材コストの削減、作業効率の向上などが今後も引き続き求められると考えます。また、労働人口の不足は断続的に深刻化すると思われます。「売上や物量は今後1~3年で150~200%にする計画、しかし従業員は現状の人員で対応する」という事をお客様から伺いました。このお話の意味は、人をアシストするロボットやシステム等の設備投資を積極的におこなうという事になります。通販業界、物流業界に留まらず、多くの企業も手段は異なりますが同じ様な設備投資を考えていると感じます。当社としては、この様な世の中のニーズに対してどれだけ的確なソリューションを提案できるかがポイントだと実感しています。
物流改善や業界のお話を聞くと、なぜ昨年度に新しく物流ソリューション事業部を発足されたのかが理解出来ます。ニーズを掴み、創造し、そしてソリューション提案が出来る事は、長年のセールスプロモーション事業で培ってきた株式会社TANA-Xの大きな強みだと感じました。まさにそのソリューション提案を行い、現在多くの企業に販売・導入されている『ボックスオンデマンドシステム』(BOD)。次にBODのメリットを聞いてみます。
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BODが使用される目的は2パターン。
ボックスオンデマンド(BOD)の導入メリットについてお伺いいたします。
通販業界や物流会社での『ボックスオンデマンド』導入のメリットは多彩です。梱包作業ラインの見直しを起因とした、「作業の効率化」、「段ボール資材の集約」、「省スペース化」、「箱サイズ縮小による輸送コスト削減」、そして「緩衝材削減」など多くのメリットを伝える事が可能です。特に、おすすめのソリューションは、「包装作業ラインの見直し」「作業分担の明確化」です。『ボックスオンデマンドシステム』は平滑作業の標準化と効率化を実現し、更にコストダウンや人員管理の簡素化を可能とします。
では通販業界、物流会社以外での状況はいかがでしょう?
製造業を見てみますと、特に多品種小ロットの製品を取り扱う企業では、多種類の段ボールを毎日小ロットで手配されています。当然資材コストが高くなり、在庫管理や各ラインへの搬送、広範囲な在庫スペースが必要となります。その為段ボールを切り貼りされて対応されている企業もあります。『ボックスオンデマンド』は1枚からの生産であっても、多品種小ロットでの価格高騰原因となる加工賃が大幅に抑えられるため、一般的な段ボールよりも安価で、無駄な加工費も発生せずコストダウンを行う事が出来ます。そして在庫スペースも削減可能です。営業活動の中ですが、導入のご検討にあたり、設備投資に対する費用対効果が判断のポイントになってくるため、メリットがあっても導入を見送られるケースがあるのも事実です。特にどこの企業にも感じる点ですが、先の見通しが不透明であり、市場の変化も早い為に、設備償却期間の設定を短くし、より高い導入効果を求められるケースが増加しています。
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物流ソリューション事業が目指すゴール。
2017年度1月から立ち上げられました「物流ソリューション事業部」の取組み内容と、
現時点での目指すゴールを教えてください。
「物流ソリューション事業部」のミッションは、既存ビジネスを礎にTANA—Xの次の時代を創造する物流ソリューションビジネスを築き、クライアントが満足する現場ソリューションを一つ一つ 丁寧に創り、ビジネスを確実に立ち上げる事です。現在の最優先課題は、日本国内における『ボックスオンデマンド』(BOD)先駆者として一気にシェアを取り、競合他社に参入する隙を与えない事です。具体的な数値としては国内、海外を含めて物流ソリューション事業関連で2020年度売上50億円が目指すゴールです。決して容易なゴールではありませんが、事業部全員が同じ目標に向かって総力を挙げて日々の業務に取り組んでいます。
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クライアントのニーズに広範囲で興味を持って、自らが可能性を制限しない
BODに限らず、これから新しい分野への取組みや販路を
開拓していこうとする若い営業マンにアドバイスをお願いします!!
新しいビジネスに取り組む事は、「会社の未来を自分たちで創っていくんだ!」という気持ちそのものだと思います。既存のビジネスも勿論大切であり、これからも会社の基盤として成長させていく事は使命であります。しかし「大きな変革」を行わなければ、次のステージへ行くことは出来ません。アドバイスなんて偉そうな事は言えませんが、ヒントはクライアントの現場に必ず存在していると信じています。常にアンテナを張り巡らせて、現在は当社が対応出来ないテーマであったとしても、クライアントのニーズに広範囲で興味を持って、自らが可能性を制限しない意識が重要です。そして、新しいビジネスを一人一人の努力で作り上げ、会社の核となる事業へと成長させる。その気持ちを持ち続けチャレンジしてください。
ありがとうございました。
『ボックスオンデマンド』(BOD)を基軸に、クライアントと世の中を広範囲に見ながら物流ソリューション事業に取組み、幅広い知識と持ち前の行動力で、今日も全国を飛び回っている営業戦略部の遠藤部長でした。『ボックスオンデマンド』(BOD)に興味を持たれたり、「物流改善」を課題に上げておられる方がいらっしゃいましたら、物流ソリューション事業部に是非ご相談ください。

株式会社TANA-X 物流ソリューション事業部
遠藤 貴之(エンドウ タカユキ)
営業戦略部 部長
趣味:子供と遊ぶこと。料理。ゴルフ。サウナ。 ひとこと:「走りながら考えて軌道修正していますが、失敗が多いかも…(笑)」
株式会社TANA-Xコーポレートサイト http://tana-x.co.jp/
ボックスオンデマンド(BOD)専用サイト http://www.boxondemand.jp/
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